庭、私道、近所…。
ねこ藩H宅付近に出没する野良猫達については、しばらく観察を続け、
ある程度顔見知り(むこうはそのつもりはないと思うが)になってから、
TNRするべき猫かどうか考えて実行します。

考えて実行…と書きましたが、実際はほとんどの猫をTNRしてしまいます。
ご飯をもらっていることが一目でわかる猫達ばかりだからです。
私は、この近所で痩せた猫を見たことがありません。
飼い主にきちんとご飯を貰えなくてたまに痩せてしまうカプ君を覗いては、
ほとんどの猫が丸々としていて大きいからです

 

さて、4年前からこつこつとTNRを進めていますが、ひと段落しても、
またしばらくすると新しい猫が現れる。これはどういうことなのか?

他の地域から流れてきた、あるいはたまたま立ち寄ったオスもいると思いますが、
今のところ、ほとんどの猫は、野良猫製造工場出身です。

 

 

ねこ藩ボキャブラリー解説:
野良猫製造工場とは、不妊手術を一切せず、常に置き餌で猫を集めてしまっている
場所(住人)のことを言います。

 

 

我が家から歩いて3分で行ける範囲内に野良猫製造工場が3つあります。

①重田工場

このブログに度々登場する「底なし沼・重田邸」。
重田のおばあさんは出産した猫が居着くと、「早く不妊手術をして」と
ベテランボランティア三木さんにSOSを発信します。
問題は重田さんではなく、重田邸敷地内にあるアパートの住人・海老沢さんです。
アパートの家賃を払えなくなってから4年の低所得者(失礼な言い方ですが)、
口癖は「だって俺そんな金ねえもん」。
収入は全てパチンコと猫の餌代に消えているようです。
三木さんは長年に渡り、重田工場出身の猫のTNRをしてきましたし、
たくさんの子猫も保護しましたが、海老沢さんがいる限り、
重田工場の過剰生産は完全にストップできないでしょう。
重田工場出身の猫達は近隣地域に散っていくのです。

 

Shigeta

 

 

 

 

 

重田邸敷地にあるアパート。
唯一の入居者・海老沢さんが
いつでも置き餌をしています。

 

 

 

②ジャングル工場

もうひとつが、近所の人にとっても謎な「ジャングル屋敷」。
表札もあり自転車の駐輪位置も時々変わっているので、住人はいるようです。
門から奥に長~い通路があり、その通路は木々と茂みと雑草で覆われています。
これまでにもその通路から門を出て外に出てくる猫を何匹も目撃しました。
キジ子、くりこ、斎藤くん…。

1年程前に「すみません、お邪魔します」と声をかけ、
思い切って門を開け、通路を中に進んでみました。
ずっと奥に古い家があり、使ったばかりの濡れた傘が玄関に置いてありました。
また曇りガラスの中に洗濯ものがぶら下がっているのも見えました。
住人がいることには間違いないのでしょうが、
どういった年代のどういう方なのか、が全く見えてこないのです。

いやーな予感は的中しました。
庭にはプラスチックの食品トレーが散乱していました。
訪問者に「私、猫にご飯上げてます」と自己紹介しているようなものです。
このジャングル屋敷については、近所の方々に聞き込みをして
もっと調べてみなくてはなりません。
閉めなくてはならない蛇口の宝庫になっていたら大変です。
現時点では、ジャングル工場の実態は謎のままです。

 

 

③春田工場

野良猫製造工場最後のひとつが「春田のおじさん」です。
春田さんはアパートの1階に住んでいる優しいおじさんなのですが、
隣近所からの苦情、自治会からの注意という逆境(笑)に負けず、
もう何年も猫の為に置き餌をしています。
我が家からだと、角を3回曲がって行かなくてはならない隣の通りですが、
猫道を通ってくる猫にとってはすごく近い場所です。
我が家の敷地にやって来る野良猫は、春田工場出身であることが多いです。
これまでに♀2匹を捕獲して、不妊手術後にリリースしました。

捕獲当時撮影した画像と色柄の出方が一致していて、
耳カットがある三毛を春田工場の敷地で見ることができますので、
1匹は今でも故郷の春田工場でご飯をもらっていることがわかります。
もう1匹の生存は確認できていません。

 

20160109-02

 

 

 

 

 

 

 

20160109-03

 

 

 

耳カットの入った三毛。
2016年1月にTNRしました。

 

 

 

 

 

 

 

さて、ここ数ヶ月の間、我が家の庭、私道、隣人宅に
姿を見せるようになった猫が4匹います。

キジ白(♂)・・・マルオ
茶トラ(♂)・・・チャップ
黒猫(性別不明)
三毛猫(♀)

 

 

キジ白はよく食べているのか大柄な猫で、よくやって来ます。
カプ君と睨みあっていることもあるし、
チャップにケンカを売ってることもある。
飼い主にきちんとご飯を貰えないでいるカプ君には
必ずうちで猫ミルクとご飯をおやつを与えていますが、
カプ君が食事中、車の下でこちらをガン見。凄味のある男。
ころっとしていることと、キジ白のキジ部分の縞が
クラシックタビーのまあるい渦巻きなので、マルオと呼んでいます。

茶トラのチャップはたまに我が家の私道にいます。
当初カプ君だと思い、距離を置いて眺めていたのですが、
近寄って見ると顔も体格も微妙に違っていました。
この子もしっかりと肉がついていますし、
そばに行っても、すぐに慌てて逃げるようなことはありません。
春田工場敷地では茶トラも1匹よく見ますが、 恐らくこの子。

黒猫は2度目撃しただけですし、春田工場に黒猫はいませんので、
たまたまパトロールの際にここまで足を延ばしてきただけの♂かもしれません。

三毛、これは絶対春田工場の子。
耳カットが無い三毛は春田工場敷地で目撃しています。
我が家の敷地に来る時は、玄関前階段を上がり庭を通って、
居間の吐き出し窓の下を通るか、
私道の端っこを歩き、塀に登ってご自宅に帰っていくようです。
この三毛狙いで、捕獲器を仕掛けることにしました。

 

 

1月17日夕方:まず、居間の吐き出し窓の下に捕獲をセット。
夜まで置いてみましたが、カラ振りです。

1月18日、陽が昇るまでにはまだ時間のある早朝、
今度は私道の端っこにセットし、いったん就寝。

朝7時、玄関を出ると、庭作業をしている隣人のおばさまが、
「猫ちゃん入ってるわよ~」。
三毛が入っていますようにと期待して捕獲器のカバーを外す。

マルオ、お前でしたか…。

 

20160118-01

 

 

 

 

 

 

 

20160118-02

 

 

 

 

 

 

 

20160118-04

 

 

 

 

なんだよ、ジロジロ見んな!

 

 
「オスはやたらと去勢しない方がいい。」
ベテランボランティアの三木さんはそう言います。
オスの野良猫の去勢に関しては、皆さんそれぞれ考えが違うと思いますが、
予算に余裕があるのなら、オスも不妊手術をするべきだと私は考えています。
野良猫の増える原因はメスだけではありません。
発情したメスに反応するオスが近辺にいることも大きな原因です。

 

 

ごめん、マルオ、去勢させてください。

 

その午前中、抜歯手術予定のティーちゃんをSBさんから預かり、
マルオも一緒に病院に連れていきました。
オスの去勢手術はチャッチャッと15分程度で終わります。

 

20160118-06

 

 

でかっ!

 

 

 

20160118-07

 

 

歯の状態は悪くないです

 

 

 

去勢手術が終わり麻酔から覚醒する為の注射を打ってもらったマルオ、
そして抜歯をしてもらったティーちゃんを連れて帰ります。
ひと晩、マルオを小さな金属ケージ内で休ませて
翌日リリースするのですが、く、臭い…。
ケージ内にちょびっと漏らしたおしっこがかなり臭いです。
まだ去勢前の強烈なマーキング臭が残っている感じ。
う~、これじゃ、玄関内はちょっときついな。
マルオには申し訳ないけど、玄関外で。

まずミニホカロンを小さく切った綿の手ぬぐいに包んでケージの中に入れます。
金属ケージに冷気が入らないように、寄贈された毛布でケージを包むます。
それをしっかりとした段ボール箱に入れます。呼吸穴はもちろん確保。
レンガの上にウレタンシートを敷き、その上に段ボールを載せます。

マルオにはこうしてひと晩を我が家の玄関外で過ごしてもらい、
翌日午前中にリリースしました。

 

20160119-01

 

 

 

 

 

 

 

20160119-02

 

 

 

 

ひと晩、頑張ったね。
今、出してあげるよ。

 

 

20160119-03

 

 

 

 

 

 

 

20160119-04

 

 

猛獣マルオはすっかりすくんで 涙目になっています。
「どうしてこんなことするの?」
と訴えているように思え、 胸が痛みました。

 

 

 

人間側の都合で、生殖機能をダメにしたこと、
マルオ、本当にごめんなさい。
もう、自分の居場所に戻っていいよ。
ケンカしないで、病気にならないで、
どうかどうか元気で長生きしてね。
その為の手術でもあったのよ。

ご飯が貰えなくなったら、迷わずにここにおいで。
マルオの為に、何かいい方法を考えるからね。

 

 

◎1月18日
マルオ・キジ白・♂
体重5.8kg
推定年齢2-3才
医療費 6500円
(去勢手術、抗生剤)

*医療費はねこ藩100%

 

 

 

あとはまず三毛を捕まえないと。